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Haruka Yanagisawa / ライター&翻訳業/ 北欧、キャリア、働き方、ジェンダー、コミュニケーションなど

『フィンランドの幸せメソッドSISU(シス)』が重版になりました

『フィンランドの幸せメソッドSISU(シス)』が重版になりました

編集者さんから連絡があり、訳書『フィンランドの幸せメソッドSISU(シス)』の重版が決まったそうです。

発売から2年・・・。買ってくださった方、売ってくださったお店の方々、周囲に薦めたり、SNSに書いてくださった方など、関わりを持ってくださったすべての方に感謝いたします。どうもありがとうございました。


さかのぼるとおよそ2年半前。仕事や人間関係のストレスでボロボロだった所にこの本に出会い、「きっとこの本は私を立て直す方法を教えてくれるに違いない」と信じ、わずかな光をたぐり寄せるように、原稿を読み進めた記憶があります。

翻訳中も、本が出てからも、この本に書いてあることは私のセルフケア法として日常に組み込まれています。サウナ、冷水浴、森林セラピー、自転車など。

同時に、著者の生き方やフィンランド社会の価値観にも影響も受け、多く学びました。

この本はセルフケアの実践書として親しみやすい一方で、フィンランドについて様々な側面から知ることができる良書です。フィンランドの社会やライフスタイルの向こうに、どんな価値観があるのか。たとえばフィンランドでは、大学まで学費が無料など、教育の手厚さでも有名ですが、それはどういう思想に基づいているのか?とか。「だから、そうなっているのか〜」と、なかなか目には見えない部分をあぶり出してくれました。

そしてこの本は、「私(たち)はいかに生きるべきなのか?」という著者の問いかけに貫かれています。

ただフィンランドのことをもてはやすのではなく、「どんな国で暮らしていてもあなたにできることはあるはず」という著者からの叱咤激励が含まれていたように思います。

今年、2020年に入ってからは、コロナ禍による社会不安が高まる中、その不安感に比例するかのように本書を手に取ってくださる方が増えました。テレビ番組「世界一受けたい授業」でフィンランドのシスが特集されたり、続いてwebメディアがこぞって「シス」の記事を書き始めたりと、ここへ来て急に注目されることが増えた、と感じています。

SNSに感想を書き込んでくださる方も増えました。

読んでいただければわかるのですが、著者が解釈したフィンランドのSISU(シス)は、決して、がむしゃらな根性論ではありません。日本で起こっている理不尽な我慢や犠牲を、正当化するものでもありません。

むしろ、フィンランドの人々のアプローチはその真逆にあると、思います。

合理的に、知的に、楽しく、創造的に、解決への糸口を探していくアプローチです。

だから、いくらSISU(シス)を大切にといっても、どこまでもひとりで頑張れとか、根性が大切だ絶対にあきらめるな、とかいうことは書いていません。状況に応じて、人に助けを求めた方が良い時はそうせよ、固執しすぎず変わるべきタイミングを受け入れることもまたSISU(シス)だ、といったアドバイスを著者は本書に記しています。


これからも、必要とする方に本書が届くことを、訳者として心から願っています。

改めまして、これまで読んでくださった方々、応援してくださった方々、ありがとうございました。

2020年9月

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フィンランド旅行記:「クマを見に、ひとりフィンランドへ出かけた春のこと」

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困難の今『フィンランドの幸せメソッド SISU(シス)』を思う

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